【海老名市】デジタル時代だからこそ伝えたい 「ものづくり探訪隊2025」で紙の魅力を再発見
海老名市内の小学生と保護者を対象に、毎年夏に開催されている体験イベント「ものづくり探訪隊」。2025年8月5日(火)には、「新聞ができるまで」をテーマにして、市内在住の小学1年生から3年生までの子どもたちとその保護者、11組22名が毎日新聞首都圏センター海老名工場を訪れました。
自己紹介からスタート 工場長の説明に真剣なまなざし
当日は、参加した子どもたちが一人ずつ自己紹介からスタート。最初は少し緊張した様子も見られましたが、みんな元気に声を出し、自然と和やかな雰囲気に。お互いの顔がわかるようになったところで、プログラムが本格的に始まりました。
続いて登場したのは、毎日新聞首都圏センター海老名工場の長谷川工場長。新聞が完成するまでの工程や印刷の仕組みを、映像を交えながら丁寧に説明してくれました。子どもたちは興味津々でスクリーンに注目し、説明が終わると手を挙げて質問をする姿も見られ、会場は活気にあふれていました。
子どもたちから活発な質問も!
「新聞の紙は木からできているの?」という質問には、
「その通りです。木の皮をむいて粉々にしたものに、古い新聞も混ぜて再生紙として使っていますよ。」と工場長。
「朝刊は何時から印刷しているの?」という問いには、
「海老名工場では夜10時ごろから印刷を開始して、だいたい深夜0時ごろには終了します。他の工場では、夜中2時ごろまで稼働していることもあります。」と教えてくれました。
また、「印刷する部数はどうやって決めるの?」という質問には、
「各販売店ごとに必要な部数が決まっていて、その合計に合わせて印刷しています。」と、新聞が読者の手に届くまでの仕組みも丁寧に解説してくれました。
終了後には、自ら工場長のもとへ質問をしに行く子も。子どもたちの積極的な姿勢がとても印象的ですね。
工場内見学では大きな機械に興味津々
後半は、工場内の見学へ。新聞を印刷する巨大な機械や、紙が高速で流れていくライン、刷り上がった新聞が次々と積み重なっていく様子など、普段は見ることができない現場を間近に体験。
子どもたちは「すごい!」「どうなってるの?」と目を輝かせ、迫力ある機械の動きに夢中になっていました。保護者の方々も、日々手にしている新聞がどのように作られているのかを知り、驚きと感動の様子でした。
刷りたての新聞を触って「温かい!」と喜ぶ子どもの声もあり、印刷現場のライブ感が伝わる体験になったようです。
真剣な眼差しで出来立ての新聞を見ている姿が印象的です。
工場内では、音楽を流しながら走行する自動搬送ロボットに子どもたちは大興奮。思わず追いかける姿も見られ、工場全体がわくわくする空間になっていました。
思い出に残るおみやげも
見学の最後には、子どもたち一人ひとりに「自分が生まれた日」の新聞の一面がラミネート加工されてプレゼントされました。
「こんなプレゼントは初めて」といった保護者の声や、「おうちに飾る!」と嬉しそうに話す子どもの姿が印象的で、まさに心に残る贈り物となったようです。
デジタル時代に「紙の新聞」の価値を再発見
スマートフォンやタブレットで手軽に情報が得られる現在、紙の新聞は子どもにとっては少し遠い存在に感じられるかもしれません。しかしこの日、子どもたちは印刷機の仕組みや用紙の素材、そして夜を徹して働く人たちの姿に触れて、「紙で届く情報の重みやあたたかさ」に気づいた様子でした。家に届く新聞一部に、どれだけの工程と人の手がかかっているのか。そんな気づきが、未来の読者を育てていくのかもしれませんね。
地域に根ざした学びの機会「ものづくり探訪隊」
この取り組みは、海老名市が市内在住の小学生を対象に行っている体験プログラム「ものづくり探訪隊」の一環で、今年で17回目を迎えます。毎日新聞首都圏センター海老名工場への訪問は6回目となるそうです。地元の企業や工場を実際に訪問することで、ものづくりの魅力を身近に感じるとともに、地域とのつながりを育む機会としても親しまれています。
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